全身の関節痛の原因とは?考えられる主な病気がこの3つ!
「全身の関節痛はどういったことが原因??」
私は先日、整形外科を受診しました。その際に、全身の関節痛を患っている年配の男性の方がいました。
検査を受けることになったようですが、原因が分かっていない状態のため、結構不安そうな表情をしていました(^_^;)
そんな時に、自分でもある程度の知識を持っていると、精神的な余裕が生まれますよね!そこで気になるのが、全身の関節痛の原因。その原因は主に下記の3つ。
- 関節リウマチ
- 線維筋痛症
- 痛風
このように原因が複数あるため、どれに当てはまるのか判断が難しいですよね。そこで、それぞれの病気についての特徴を把握しておきましょう!
今回は全身の関節痛の原因についてお伝えしていきますね。
■原因①:関節リウマチ
全身関節痛の原因の1つ目は、関節リウマチです。
関節リウマチとは、免疫機構に異常が生じて関節に炎症が起こる病気のこと。30代〜50代の女性に多く見られる病気です。
徐々に関節が破壊されていきます。症状が進行すると、骨まで破壊されてしまうことに。
関節リウマチは、免疫機構が自分の組織を外敵と誤り、攻撃して排除しようとすることで起こります。本来細菌やウイルスを攻撃するための免疫機構に異常が生じることで、関節の破壊を引き起こすのです。
関節が破壊される際には、炎症が起きることによって関節痛が現れます。
関節リウマチ以外にも、全身の関節痛を引き起こす病気があります。
続いて、原因の2つ目である線維筋痛症について見ていきましょう。
■原因②:線維筋痛症
原因の2つ目として考えられる病気は、線維筋痛症です。
線維筋痛症は全身に痛みを引き起こす病気。
検査をしても原因が見つからないのが特徴で、線維筋痛症の原因はまだはっきりと解明されていません。有力な説としては、脳の働きの誤作動が原因と考えられています。
脳には痛みの信号を伝える機能(アクセル)と信号を抑える機能(ブレーキ)が備わっています。
何らかの原因でこの機能に「誤作動」が生じると、通常では痛みを感じないほどの刺激にも痛みを感じるように・・・アクセルを踏み過ぎる状態、もしくはブレーキが効かない状態となるのです。
その結果、全身の関節痛を感じるようになるということ。ただし、脳の機能の誤作動が痛みの原因であるため、痛みを感じる部位を検査しても、異常が見られないのです。
こうした脳の誤作動が起きる原因は、心理的・社会的なストレスや外傷がきっかけだと言われています。しかし、はっきりした原因はまだ不明のため、治療は痛みを和らげるだけになります。
原因がはっきりと分からないのは、非常に怖いですよね(;_;)
痛風も全身の関節痛を引き起こす可能性のある病気の1つです。
最後に痛風について見ていきましょう。
■原因③:痛風
原因の3つ目として考えられる病気は、痛風です。
痛風は尿酸という物質が体の中に溜まることによって、激しい痛みを引き起こす病気。血液検査をすると、尿酸値が高い状態です。
前触れがなく、いきなり関節痛が起こり出すのが特徴です。その痛みは、“風が吹いただけでも痛い”と言われるほど(+_+)
この痛みは発作的であり、1週間から10日程度経つと治まり、しばらくすると症状が治まります。
ところが、1年以内にまた同じような痛みを繰り返すようになります。次第に関節が腫れたり、発作の間隔が短くなっていきます。
症状は膝から下に出る場合が多いですが、肘・手首・手指などの関節に発症することもあります。
痛風は50代〜60代の中高年世代の男性に多く見られ、患者の約90%が男性。食習慣や運動不足などの生活習慣の乱れが原因です。贅沢病とも言われている病気なので、ある程度節制した生活をしていきましょうね(^^)
薬によって治療すれば、痛みは改善されていきます。もし放置すると、症状が重症化していくので、早めの治療が大切。
尿酸値が高くて関節痛を発症した場合には、痛風の可能性を頭に入れておきましょう!
■まとめ
全身の関節痛の原因について振り返っておきましょう。
① 関節リウマチ
② 線維筋痛症
③ 痛風
関節リウマチは、免疫機構が自分の組織を外敵と誤り、攻撃して排除しようとすることで起こる病気。関節に炎症が起こることで、痛みを引き起こします。
線維筋痛症は、全身に渡って痛みを引き起こします。検査をしても、これといった原因が見つからないのが特徴です。
痛風は、血液中の尿酸値が高くなることによって、関節痛を引き起こす病気。関節に尿酸が溜まることによって、関節痛を引き起こします。
冒頭で紹介した患者さんは、血液検査と超音波(エコー)検査を受けていました!原因が分かって、早めの治療につながればいいなと思います。
全身の関節痛の原因についての知識を持ち、早めの対策につなげていきましょう!
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