鼻血が大人になってからよく出る原因とは?この5つに要注意!
「鼻血が大人になってから出やすいのはどうして??」
病院の患者さんで最近よく鼻血が出るという方がいます。今までそんな鼻血が出ることはなかったのに、最近やけに出やすいとのこと!
子供の頃には、よく鼻血が出ていたという記憶はありませんか?私もそうでした(^_^;)
しかし、大人になってからよく鼻血が出るという場合には話が違います。大人の鼻血には、病気が隠れている可能性があるので注意が必要!
鼻血が大人になってからよく出る原因は主に次の5つ。
- 高血圧症
- 糖尿病
- 血液の病気
- 肝機能障害
- アレルギー性鼻炎
5つの原因それぞれについて、詳しく見ていきましょう!
■原因①:高血圧症
考えられる原因の一つ目が高血圧症。
どうして高血圧症によって、鼻血が出やすくなるのでしょうか?それは・・・
血管に大きな負担がかかるから
血圧が高くなると血液の流れを保とうとするため、血管に圧力がかかります。そうすると、血管には大きな負担がかかる状態が続くのです。
圧力がかかる状態が長く続くと、血管がだんだんと柔軟性を失っていきます。次第に血管は脆くなり、ちょっとした刺激でも傷がつきやすくなります。
これは体のあらゆる場所の血管で起こることですが、傷つきやすい末端の毛細血管での出血が目立つようになります。
鼻の中にはたくさんの毛細血管が集まっているため、出血しやすくなるということ。
つまり、高血圧症によって鼻血が出やすくなるということが言えます。
糖尿病によっても、鼻血が出やすくなります。
糖尿病が鼻血を出やすくさせるメカニズムについても、知っておきましょう!
■原因②:糖尿病
考えられる原因の二つ目が糖尿病。
どうして糖尿病によって、鼻血が出やすくなるのでしょうか?それは・・・
血管が脆くなるから
血糖値が高い状態が続くと、血液がドロドロになって流れが悪くなります。血液がスムーズに流れないため、血管内の細胞が傷ついていくのです。
そうすると、次第に血管が脆くなっていき、少しの刺激でも出血しやすくなります。鼻の血管は細く傷つきやすいため、鼻血が出やすくなるということ。
つまり、糖尿病によって鼻血が出やすくなるということが言えます。
血液の病気によっても、鼻血が出やすくなります。
血液の病気が鼻血を出やすくさせるメカニズムについても、知っておきましょう!
■原因③:血液の病気
考えられる原因の三つ目が血液の病気。
血液の病気で鼻血が出やすくなる病気は、主に二つあります。それは・・・
- 白血病
- 特発性血小板減少性紫斑病
それぞれの病気について、見ていきましょう!
白血病
白血病は血液のがんのこと。血液細胞(赤血球・血小板・白血球)が正常に作られなくなります。
血液細胞の中で止血の働きを担うのが血小板。血小板の減少や働きの低下によって、出血しやすくなります。
鼻に触れていないのに、いきなり鼻血が出るという状態が続く場合には要注意!
特発性血小板減少性紫斑病
特発性血小板減少性紫斑病は、免疫機能の異常によって血小板が壊されていく病気。
血小板の数が減少していくため、出血が起こりやすくなるのです。皮膚に砂粒のような赤い内出血が起こるのが、大きな特徴。
病気が進行すると、皮膚に大きなあざができたり、鼻血が出やすくなります。
肝機能障害によっても、鼻血が出やすくなります。
肝機能障害が鼻血を出やすくさせるメカニズムについても、知っておきましょう!
■原因④:肝機能障害
考えられる原因の四つ目が肝機能障害。
どうして肝機能障害によって、鼻血が出やすくなるのでしょうか?それは・・・
血液凝固因子が低下するから
血液凝固因子とは、出血したときに血を固める作用のあるタンパク質のこと。
血液凝固因子は肝臓で作られています。しかし、肝臓の障害によって、血液凝固因子の働きが低下することに。
肝機能障害は長期にわたる過剰な飲酒やウイルス感染によって起こります。
健康であれば出血に至らない程度の傷でも、肝機能障害があると出血する可能性があります。鼻へのちょっとした刺激でも、鼻血が出やすくなるのです。
つまり、肝機能障害によって鼻血が出やすくなるということが言えます。
アレルギー性鼻炎によっても、鼻血が出やすくなります。
アレルギー性鼻炎が鼻血を出やすくさせるメカニズムについても、知っておきましょう!
■原因⑤:アレルギー性鼻炎
考えられる原因の五つ目がアレルギー性鼻炎。
どうしてアレルギー性鼻炎によって、鼻血が出やすくなるのでしょうか?それは・・・
鼻の粘膜が弱くなるから
アレルギー性鼻炎とは、くしゃみ・鼻水・鼻づまりといった症状を引き起こすアレルギーのこと。アレルギー性鼻炎には、花粉症やダニ・ハウスダストに対するアレルギーなどがあります。
アレルギー性鼻炎によって鼻に炎症が生じ、鼻腔の粘膜が充血します。その状態で強く鼻をかんだりすることで、粘膜を傷つけて鼻血が出てしまいます。
アレルギーは一定期間続くため、ずっと鼻の粘膜が弱った状態が続くのです。
つまり、アレルギー性鼻炎によって鼻血が出やすくなるということが言えます。
■まとめ
鼻血が大人になってからよく出る原因について振り返っておきましょう。
① 高血圧症
② 糖尿病
③ 血液の病気
④ 肝機能障害
⑤ アレルギー性鼻炎
最近鼻血がよく出るようになったという方は要注意!上記の病気に該当している可能性があります。
特に高血圧症と糖尿病はサイレントキラーとも言われるほど、自覚症状に乏しい病気なので、発見が遅れがち(^^;)
健康診断を定期的に受けて、自分自身の体の状態を把握しておきましょうね!
冒頭で紹介した患者さんは、高血圧症と糖尿病の両方を患っていました。血管がかなりのダメージを受けている可能性が(;_;)
鼻血がよく出るということは、何かの病気になっている警告サインでもあります!
鼻血に注意を払い、病気の早期発見に努めていきましょうね!
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