血栓予防の食べ物とは?効果的なのはこの3つ!
血栓(血のかたまり)が原因で肺塞栓症やエコノミークラス症候群に・・・
特に「エコノミークラス症候群」に関しては、多くの人が一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
血栓が形成されて血の流れが悪くなる状態は目に見えないので、知らず知らずのうちに血栓が大きくなっている可能性があります。しかも、重症化するまでに明確な自覚症状がないのが怖いところ・・・
大きな血栓ができてしまうと、取り返しがつかなくなることもあるのです。
そうならないようには…
血栓を予防することが最も大切!
血栓を予防するには日常生活をいかに過ごしていくのかがポイントですが、その中でも毎日摂取する食べ物が特に大事です!
今回は血栓予防の食べ物にはどういうものが効果的なのかについてお伝えしていきます。
目次
■血栓予防に効く食べ物とは?
血栓が起きる状態というのは、血液がドロドロになっている状態ですから、中性脂肪・コレステロールを減らし、健康的な食事をとることが血栓予防の要となります。
そこで血栓を防ぐ食べ物で代表的なものを3つご紹介します。
【食べ物①:青魚】
あじ・さば・いわし・さんまなどの青魚はEPA(エイコサペンタエン酸)やDHA(ドコサヘキサエン酸)が多く含まれています。EPAとDHAは中性脂肪や悪玉コレステロール(LDL-コレステロール)を減少させるとともに、善玉コレステロール(HDL-コレステロール)を増加させます。それは、つまり・・・
血液をサラサラにする効果
があるということ。
EPAとDHAは魚の脂肪分に含まれており、加熱調理すると摂取効率が悪くなるため、可能であれば刺身で食べると効果大です。生で食べられる新鮮なものを選ぶのがベストです。
魚の血液サラサラ効果は食後24時間キープされるため、1日1度は魚を食べるのが好ましいとされています。
「魚が健康によいのはわかっているけど、毎日はなぁ・・・」という方には、こういったものもあります!
EPA・DHAを簡単に摂取でき、血液サラサラにつながるサプリメント。肉中心の食生活の方や魚を毎日のように摂取するのは辛いという方は、参考にしてみてくださいませ。
【食べ物②:納豆】
血栓に効果がある食品の中でも、納豆の効果は薬並であると言われています。
ある実験では人工血栓の上に納豆を置いただけで、血栓がみるみる溶けていったという結果が出ています。納豆の発酵過程で発生する酵素である「ナットウキナーゼ」には、
血栓を溶解する力
があるのです。
納豆は血栓の詰まりやすい夜間に効果が続くよう、1日1パック(40~50g)を夕食時に食べることをおすすめします。
【食べ物③:にんにく】
血栓予防には野菜も効果的なのですが、野菜の中でも特に効果が高いと言われているのが「にんにく」。
にんにくには・・・
- 血液が不要に固まるのを抑える働き
- コレステロールを下げる作用
があるので、一石二鳥です!
血栓予防のためには、2~3日に1回食べるようにしましょう。量はそんなに多くなくても大丈夫です。目安は1~2片です。
今まで血栓を予防する食べ物を紹介していきましたが、血栓にはどういった怖さがあるのでしょうか?
続いて血栓が体内にできる「血栓症」の怖さについて知っておきましょう!
■血栓症の怖さとは?
血栓症とはその名の通り、血管内に血栓ができて血流を滞らせる症状のことです。本来、体内には損傷が生じると、かさぶたで傷をふさぐ働きがありますが、それが血管内にできるのが血栓です。
血栓により血流が滞った結果、酸素の運搬も滞ることになり、血栓が閉塞している部分が壊死に至ることもあります。
肺に血液を供給する血管内に血栓ができると、肺塞栓症へとつながるため、血栓は非常に危険なのです。飛行機など長時間窮屈な体勢で発症した場合だと「エコノミークラス症候群」とも言われてます。これらは、
足にできた血栓が肺まで移動すること
によって起こります。なんと、血栓の9割以上が下肢の静脈内で形成されるんですよ。そのため、下肢には十分な注意を払うことが必要です。
大抵の血栓はそこまでの状態には至らずに分解されます。しかし、血栓を作り出しやすい体内環境が続いていると、深刻な事態を招くことになります。
また、がんや肝硬変などの病気や、ある種の治療や薬の副作用によって血栓ができてしまう場合もありますので、病気がある場合には、関連して引き起こされる血栓症にも注意が必要です。
どういった血液の成分が血栓の形成に影響をするのか知っておくだけで、先に述べた食べ物以外にも注意すべき食べ物を意識できますよ。続いて血栓の原因となる血液の成分にはどういったものがあるのかを見ていきましょう。
⇒ 肺血栓による症状とは?怖い怖い3つがコレ!
■血栓の原因となる血液の成分とは?
血栓の原因となる血液の成分にはどういったものがあるのかを見ていきましょう。
主に下記の2つが血栓の形成しやすくする血液の成分です。
①:LDL-コレステロール
LDL-コレステロールは肝臓で作られたコレステロールを体内に運ぶ役割があります。ホルモンを作る働きなどがあり、体にかかせない成分です。
しかし、LDL-コレステロールの量が多すぎると、血管壁に付着してしまい、血栓の原因となるのです。
②:中性脂肪
中性脂肪の値が高いと、血液の粘度が増してドロドロになるため、血栓ができやすくなります。
また、中性脂肪の値が高い状態が続くと動脈硬化を引き起こす原因となります。動脈硬化になると、血液の流れが悪くなるため、血栓がより作られやすくなってしまいます。
■まとめ
血栓予防の食べ物で効果的なものはどういったものがあるのかを振り返っておきましょう。
① 青魚(あじ・さば・いわし・さんまなど)
② 納豆
③ にんにく
青魚は血液サラサラ効果、納豆は血栓を溶かす効果、にんにくは血液が不要に固まるのを抑える効果があります。
血栓を予防するには摂取する食べ物が非常に大事!
というのも、血液がドロドロになると血栓ができやすい体質になってしまいます。それを引き起こす血液の成分は「LDL-コレステロール」と「中性脂肪」です。
唐揚げ、ラーメン、ケーキなど美味しい食べ物には、これらの成分がたくさん含まれています。私も誘惑に負けてついつい鶏の唐揚げをバクバク・・・おーっとこれではいけません!
だからといって、全く食べないというのは精神衛生上良くありませんよね。これらの食べ物を食べ過ぎないことはもちろんですが、その代わりに血栓予防の食べ物を摂ってみてはいかがでしょうか?
少しずつでも取り入れれば、血栓症から遠ざけることができるはずですので、是非取り入れてみてくださいね!
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タグ:血栓
血栓症を患うとワーファリンが処方され、納豆は忌避食品になっています。しかるに、どろどろの血液をさらさらにするとか、薬並み血栓を溶かすと納豆を推薦しています。何故でしょうか。
ご質問をいただきありがとうございます。
血液が凝固する過程にはビタミンKが作用しています。ワーファリンはこのビタミンKの機能を低下させて血液を凝固させにくくします。
しかし、納豆にはビタミンKが豊富に含まれており、ワーファリンの作用を弱めてしまいます。そのため、ワーファリンを服用中は納豆が忌避食品となっているのです。納豆の他にもモロヘイヤやクロレラなどビタミンKが多く含まれている食品は避けた方がよいでしょう。
血液が凝固する過程には13もの因子が共同して複雑に制御されています。ビタミンKはそれらの因子の1つにすぎず、ビタミンKを多く摂取したというだけで血液が固まるということはありません。
むしろ、納豆には「ナットウキナーゼ」と呼ばれる血栓を溶かす成分が含まれています。よって、ワーファリンを服用していない一般の人は、血栓症予防のために納豆を食べた方が良いということになります。