高血圧から動脈硬化を起こすメカニズムとは?この悪循環に要注意!
「高血圧だと動脈硬化になりやすいのはなぜ??」
高血圧の患者さんは、動脈硬化が進行しているケースが非常に多いんです(;_;)
「高血圧に気を付けないと…」と言うことは、よく耳にするもの。しかし、なぜ気を付けなくてはいけないのかという疑問に対しては、きちんと答えられないかもしれません。
その答えの1つは、命に関わる症状につながる動脈硬化を引き起こすリスクが高くなるから。どうしてそうなるのでしょうか?そこで気になるのが・・・
高血圧から動脈硬化を起こすメカニズム
高血圧と動脈硬化は、体に大きな被害をもたらす非常に悪い組み合わせ!動脈硬化を起こすメカニズムを知って、対策につなげていきましょう。
今回は高血圧から動脈硬化になるメカニズムについてお伝えしてきますね。
■高血圧が動脈硬化の原因に!?
高血圧が動脈硬化を進行させる原因となるのは、なぜでしょうか?
高血圧が動脈硬化につながるのには、次のようなことが起きるからです。具体的なメカニズムを見ていきましょう。
高血圧が続くと、血液による大きな圧力(血圧)が血管にかかるようになります。そうすると、血液からの圧力に対抗するために、血管壁が厚くなります。
血管壁が厚くなるということは、血管の内腔がどんどん狭くなっていくということ。また、血管が傷つきやすい状態であるため、コレステロールなどの脂質が溜まることによって、血管の内腔は更に狭くなることに…。
その結果、血管が脆く・狭くなっていく動脈硬化の状態を引き起こしてしまうのです。
さらに、血管が狭くなると血液の流れが悪くなるため、血液を送ろうと血圧が高くなります。そうすると、こういった悪循環が起きるようになるのです!
高血圧 → 動脈硬化 → 高血圧 → ・・・
高血圧と動脈硬化は負の相乗効果を引き起こします。この悪循環によって動脈硬化が進行すると、命に関わる重大な症状を引き起こす可能性が高くなります。
動脈硬化の進行によって、具体的にどんな症状を引き起こすのでしょうか?
次の章で詳しく見ていきましょう。
■動脈硬化が進行するとどうなるの?
動脈硬化が進行することによる怖さは、脳梗塞・心筋梗塞が起こりやすくなるということ。
動脈硬化と脳・心臓には、どういう関係があるのか気になりますよね。動脈硬化は血管の異常ですが、脳・心臓の機能障害とも大きな関係があるのです。
脳梗塞は脳へと血液を送る動脈が詰まることによって起こります。動脈硬化によって、脳につながる動脈の内腔が狭くなっているため、血流が悪くなるのです。
脳梗塞になると、脳の一部が損傷された状態となります。意識障害・言語障害・手足の麻痺といった後遺症が残る可能性があり、最悪の場合には命を落とすことも。
また、心筋梗塞は心臓へと血液を送る動脈(冠動脈)が詰まることによって起こります。心臓に栄養や酸素を送る役割のある冠動脈の動脈硬化が進行すると、心臓に血液が流れにくくなります。
冠動脈に血栓(血の塊)が詰まり、完全に血流が止まってしまうと心臓を動かす筋肉が壊死してしまいます。この状態が心筋梗塞です。
胸の痛みや冷や汗などを伴う発作が起こり、呼吸困難によって死に至る可能性もある危険な症状。一度壊死した心筋は元に戻らない為、症状が治まったとしてもずっとリスクを抱え続けることとなります。
高血圧がすぐに命の危険に繋がるわけではないですが、高血圧によって動脈硬化が進行すると、重篤な症状を引き起こしてしまいます。高血圧である場合には、対策をしっかりして血圧をコントロールしていきましょうね!
■まとめ
高血圧から動脈硬化を起こすメカニズムについて振り返っておきましょう。
高血圧によって血管に大きな圧力がかかる
↓
圧力に対抗できるよう血管壁が厚くなる
↓
血管が脆く・硬くなる
↓
動脈硬化の進行
高血圧によって、血管がダメージを受け続けていきます。ダメージが積み重なっているという自覚症状に乏しいのが、動脈硬化の非常に怖いところ(+_+)
さらに注意をしたいのが、高血圧→動脈硬化→高血圧という悪循環が起こること。
血管壁が厚くなると、血管の内腔が狭くなるため、体が頑張って血液を送る必要が出てきます。そうすると、血圧がさらに上がり、動脈硬化の進行を早めてしまうのです。
動脈硬化が進行すると、脳梗塞・心筋梗塞といった命の危険に関わる症状を引き起こすリスクが高くなってしまいます。そうならないためにも、生活習慣を改善して血圧をコントロールしていきましょうね!
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