「服を着た状態で血圧測定をすると、値って変わるの？？」

血圧測定の時に、「血圧を測るので上着を脱いでください」もしくは「シャツ一枚になってください」と言われたことはありませんか？

純粋な疑問ですが、服の上から測るとどうなるんだろうかと気になりました(^^;)
 

実際、どんな計測結果が出るのでしょうか？そこで気になるのが・・・

血圧を服の上から測った際の変化

実際に学会でこのことを調べた研究結果が発表されたのです！結果を交えてお伝えしていきますね(^^)

今回は血圧を服の上から測るとどうなるのかを見ていきましょう！

■血圧を服の上から測定すると値が変わる！？

血圧を服の上から測定すると、値はどうなるのでしょうか？それは・・・

厚手の服だと血圧が高く出る

服を着た状態での血圧値に関する研究結果があります。

実際に、高知大学医学部検査部の山崎文靖氏らによる研究結果が日本高血圧学会で発表されました。

31人の方に服を着た状態と着てない状態での血圧値を比較しました。服の厚さを変えて測定した結果をまとめてみました。

 
厚さ2mmのニットまでであれば、大きな影響はありませんでした。しかし、4mm、7mmとニットが厚くなるにつれて、血圧が高く出たのです。

つまり、服の厚さ次第で血圧が影響を受けるということ。

2mmの厚さを超える服を着て血圧測定をする場合は、注意をしましょう！

 
それでは厚手のものでなければ、服を着たまま血圧を測定してもいいのでしょうか？

次の章で詳しく見ていきましょう！

■厚手の服でなければOK？

厚手でなければ、服を着たまま血圧を測定しても問題ないのでしょうか？その答えは・・・

薄手の服であればOK

上記の研究結果でも示された通り、薄手の服であればほとんど影響しません。

薄手のシャツ・ワイシャツ・ブラウスなどの薄手の服であれば、問題ないということを示しています。ただし、厚いセーターやジャケットなどは影響を受ける可能性があるので避けた方が無難。

 
そこで一つ気になることがありました(^_^;)

計測結果の正確性のためには、薄い服でもできれば脱ぐのが一番よいのではないかということ。

確かに服を脱ぐとより正確ですが、毎回服を脱ぐのは現実的ではありません。

血圧は些細な心的要因からも影響を受けます。服を脱ぐ動作、服を脱ぐことで寒さを感じるストレスが計測結果に影響を与える場合も、十分あり得るのです。

そのため、一概に上半身を裸にして測定するのがベストというわけではありません！服を脱ぐ時間もかかってしまいますし・・。

 
そうすると、「腕まくりをすれば、わざわざ服を脱がなくてもよいのでは？」ということも考えられますね。

次の章でその疑問を解消していきましょう！

■長袖は腕まくりをした方がいいの？

長袖でも腕まくりをすれば、血圧測定に問題ないのでしょうか？それは・・・

腕まくりは避けるべき

腕まくりによって、肘の上で腕が締め付けられます。そうすると、値の誤差要因となるのです。

 
腕が締め付けられると、血圧が本来の数値より低く出るようになります。どうしてなのでしょうか？

それは、締め付けられた部分の動脈も締め付けられることになるから。そうすると、血流がいつもより少ない状態になるのです。

つまり、流れる血液が少なくなることによって、血圧が低く出るということ。

 
腕が強く圧迫されている場合は、エラーになって計測できなくなるので、計測方法が問題だとすぐに分かります。

しかし、腕まくりという中途半端に圧迫が加わる状態だと、そのまま計測されてしまいます。その結果、実際よりも低い血圧で不正確な結果が出てしまうのです。

そのため、腕まくりをした方が正確な値が出るという誤った認識を持たないことが大切。

より正確な血圧測定のためには、服を脱ぐもしくは薄手の服を着た状態で行うようにしていきましょうね！

■まとめ

血圧を服の上から測るとどうなるかを振り返っておきましょう。

 
研究結果によると、厚さ2mmまでの厚さの服であれば、ほとんど影響は出ませんでした。しかし、それ以上の厚さになると、血圧が高く出たのです。

薄手のシャツ・ワイシャツ・ブラウスなどの薄手の服であれば、着たままでも問題はないでしょう。

ただし、厚いセーターやジャケットだと、影響を受けてしまうので避けるべきです。

私自身、血圧測定の際には、誤差を少なくするためにシャツ1枚で測定するようにしています！血圧が思った以上に高く出ると、ショックを受ける可能性がありますからね(^^;)

厚手の服を着て血圧を測定すると、値が高く出ることを頭に入れておきましょう！

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