C型肝炎キャリアとは?ウイルスの状態がポイント!
「C型肝炎キャリアとはどういった状態なの??」
病院でC型肝炎キャリアと診断された患者さんがいました(^^;) ただ、特に自覚症状はないとのこと。
C型肝炎キャリアってどんな状態か分かりますか?
私は臨床検査技師という仕事をしていなければ、多分よく分かっていないと思います。実際に感染している状態なのかどうか理解しにくいですよね(+_+)
そこで気になるのが・・・
C型肝炎キャリアの状態
C型肝炎にはウイルスが密接に関係しています!どういったことなのかをお伝えしていきますね(^^)
今回はC型肝炎キャリアとはどんな状態なのかについて見ていきましょう!
■C型肝炎キャリアはどんな状態を指すの?
C型肝炎キャリアとはどんな状態なのでしょうか?それは・・・
C型肝炎ウイルスが体内に留まっている状態
別名“C型肝炎ウイルス持続感染者”とも呼ばれることもあります。つまり、ウイルスに持続的に感染している状態ということです。
ここで一つ覚えておきたいことがあります!それは、C型肝炎ウイルスに感染した人すべてが、キャリアになるわけではないということ。
どういったことなのか気にありますね(^^)
20~30%の人は一時的な感染のみで、ウイルスは自然に排除され完全に治ります。
しかし、70~80%の人はウイルスが排除されず、体の中に残ってしまいます。この状態がC型肝炎キャリアということ。
ただし、体の中にC型肝炎ウイルスが存在しても、すぐに症状を発症するわけではありません。免疫力によって、ウイルスの活動を抑えるのです。
そのため、キャリアになっても自覚症状がなく、感染していることに気づかない場合が大半です。
自覚症状がないからといって、C型肝炎キャリアの状態を放置しておくのは危険。
次の章で症状の経過について、詳しく見ていきましょう!
■C型肝炎キャリアだとどうなっていくの?
C型肝炎キャリアの状態を放置しておくと、どうなるのでしょうか?
約70%の確率で慢性肝炎になる
慢性肝炎とは、肝臓の細胞が破壊されて炎症を起こした状態のことです。慢性という名称のように、肝臓内に生じた炎症が長期間続きます。
数年間から数十年もかけて炎症が進行していくのです。
症状としては、倦怠感や食欲不振などが出る可能性があります。ただし、多くの場合には自覚症状がないまま進行するため、気付くことができません。
自覚症状がないからといって、そのままにしておくのは非常に危険!長期間炎症が続くと炎症が進行して、次第に肝臓の細胞が壊れていくのです。
10〜30年という長い期間を経て、肝硬変(肝臓が硬く変化する異常な状態)や肝がんに移行する可能性があります。
C型肝炎キャリアの状態が、危険な状態につながる可能性があることをお分かりいただけたかと思います(^^)
そこで怖いのがC型肝炎ウイルスの感染。実際、どのように感染するのでしょうか?
次の章で感染経路について、詳しく見ていきましょう!
■C型肝炎の感染経路とは?
C型肝炎ウイルスは、どのように感染するのでしょうか?それは・・・
血液を介した場合
以前は、輸血や臓器移植などで感染する可能性がありました。しかし、現在では衛生管理対策がしっかり取られているため、このような原因で感染することはほとんどありません。
現在で感染する原因は、下記のようなものがあります。
- ボディピアス
- 入れ墨
- 不衛生な鍼治療
- 母子感染(キャリアの母親から子へ感染)
入れ墨やピアスを開ける際には適切な処置をしていないと、他の人の体液に触れる可能性があり、C型肝炎ウイルスに感染する場合があります。
母子感染は生まれる時に産道を通って感染の可能性があります。可能性は5~10%と低確率ですが、お母さんがキャリアの場合には要注意!
もしもあなたに思い当たる原因があれば、早めに医療機関で検査を受けるようにしましょうね!
■まとめ
C型肝炎キャリアとはどんな状態かを振り返っておきましょう!
C型肝炎ウイルスが体内に留まっている状態
ウイルスが体内に留まっている状態とは、ウイルスに持続的に感染している状態とも言えます。
ただし、C型肝炎キャリアと言っても、インフルエンザウイルスなどのようにすぐに症状が出るわけではありません。ほとんどは自覚症状が出ないまま、肝炎が進行していくのです。
冒頭で紹介したC型肝炎キャリアと診断された患者さんも、自覚症状はありませんでした。健康診断の結果で肝機能の異常が見られたことから、検査対象になったとのこと(^^;)
C型肝炎キャリアの可能性があるかもという場合には、一度医療機関で検査を受けてみることをオススメします!
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